Wednesday, December 31, 2014

2014年を振り返って

 新年明けましておめでとうございます

2015年、皆様と動物たちが元気で暮らせますようにお祈り申し上げております。
 
 
少しだけ、昨年を振り返ってみます。
 

ふじさわアビアン・クリニックの四季

2月の大雪
停電するのではないかとヒヤヒヤしました。
そんな中でも江ノ電は力強く走っていました。
 
 
 
4月の桜
近くの川辺に咲く桜並木です。
 
 


10月の台風一過
海外の病理医を招いて行った鳥類学会
飛行機が飛ぶか飛ばないか、ヒヤヒヤした1週間でした。



晩秋の花火大会
なぜか藤沢は寒くなった晩秋にも花火大会があります。
とても、美しいのですが、花火の音で鳥がパニックを起こすのが心配です。
 

クリスマス
看護師の山本さんが素敵なクリスマスデコレーションをしてくれました。

2015年が皆様にとって素敵な一年でありますように!
 
 


Monday, November 17, 2014

病院案内 part3 鳥籠の中の卵

診察室を入ってすぐ、正面の壁には、
前述したモモイロインコとルリコンゴウインコの像と、
ライトが中に入っている鳥かごがあります。
 
 
この鳥かごの中を見てください。

 
一番上がニワトリの卵です。
ライトはついてますが、中身はありませんので、孵化しません(笑)。
 
 
 
 
二番目の鳥かごには、
セキセイインコとオカメインコの卵が入っています。
 




三番目には
タイハクオウムの卵が入っています。
 
体の大きさによって、卵の大きさも変わります。
 
 
卵がおなかの中に入っている鳥のX線写真をみると、
体に対する卵の比率はかなり大きいことがわかります。
 
卵詰まりになると、他の臓器を圧迫して、
吐き気、嘔吐、食欲不振、足の麻痺、虚脱など、
様々な障害が出ます。
 
特に急に寒くなる今の季節は、卵詰まりが起こりやすい傾向にあり、
現在発情中、産卵中のメス鳥は要注意です。
 
鳥がいつもと違う行動をしていたら、
かかりつけの獣医さんにご相談ください。
 


病院案内 Part2 クリスマスデコレーション


クリスマスまで一ヶ月ちょっとになりました。

ふじさわアビアン・クリニックの待合室も、クリスマスバージョンになっています。

写真は扉のリースです。
藤色あるいは、ラベンダー・カラーのリボンが、扉の色とマッチしています。

看護師の山本さんは、藤色のことをアビアン・カラーと言っています。

Friday, November 7, 2014

病院案内part1-----モモイロインコの胸筋について-----

 
 
 




当病院の診察室のドアを開けた所に、二つの壁掛けがあります。向かって右はルリコンゴウインコ、左はモモイロインコです。モモイロインコはオーストラリア原産のオウム科。バタンの仲間で、ルリコンゴウインコは南アメリカ原産のコンゴウインコの仲間です。左のモモイロインコの胸部に注目してください。
 
 
 
 
中央の部分で2つに割れているのがわかると思います。
 
人間であれば、胸筋が割れているといえば、筋肉質で良いことと思われがちですが、鳥はそうでもありません。
 
鳥は空を飛ぶ動物であり、ある程度の筋肉は必要ですが、筋肉が付きすぎると、体重が重くなり飛びづらくなります。
飛べなくなると、運動不足になりますので、また体重が重くなるという悪循環に陥ります。
 
よって、上のモモイロインコの胸筋はあまり良い状態とは言えません。
 
どちらかというと、下のルリコンゴウインコの胸筋の方が良いでしょう(鳥は羽で胸筋が隠されますので、必ず羽をかき分けて胸筋の付き具合を見ます)。
 
モモイロインコは、この壁掛けの鳥のように、太りやすく、胸筋も付きすぎの鳥が多いように思います(あくまでも私の意見ですが・・・)。
 
ある意味、忠実に表しているとも言えますが、この子は、悪い見本です。
 
病院にいらっしゃることがあれば、是非このモモイロインコの胸筋をチェックしてみてください(#^.^#)


暇つぶし、あるいはForaging


 
<飼鳥の暇つぶしについて>
 
ケージの中で大半の時間を過ごす飼い鳥は、とにかく”暇”です。
いくつかの問題行動は、この”暇”が原因のこともあります。
もちろん病気が原因のこともあるので、すべての問題行動が暇から来るとは限りません(かかりつけの獣医に必ずご相談ください)。
 
最近では、この暇つぶしに、Foraging(餌探し行動、採食行動)をさせる、という方法を用いられることがあります。
 
では、このForagingって一体何でしょう?
Foragingというのは、英語の動詞、forageにingをつけた、動名詞です。
もともとforageは、馬の餌である”まぐさ”、”かいば”または、”食べ物などをうろうろと探しまわる”ことをいいます。
 
ですから、私が、食べ物を探して部屋の中をウロウロと探し回っていたとすると、
 
Dr. Makino is foraging for food in the room.
 
となるわけです。
 
現在、このforage、餌探し行動をフォージング(forging)と言っているようですが、これは間違い
Forgingは偽造、鍛冶という意味なので、全く違います!!
 
Foragingの発音をカタカナにすると、フォーリジング。
間に”リ”を入れてください(わざわざ英語にする必用もないので、餌探し行動で良いかと思いますが・・・)。
 
それはさておき、
野生下のインコ、オウムがどのくらいの時間をこの餌探しに費やしているか、ご存知でしょうか?
 
清書によると、野生のアカクサインコは一日の67%を採食行動に費やし、たったの7%のみ、休息時間にあてていたそうです。
 
エサ箱にいつも餌がある飼い鳥と比べて、かなりの時間を餌探しに費やしていますので、暇がない!
 
では、飼い鳥にも餌を探す行動をさせれば、問題行動も減るのではないかと考えられた方法が、この餌さがし行動、フォーリジングです。
 
餌探し行動は、いろいろありますが、トップの写真にあるように、何かの入れ物に餌が通るだけの穴を開けて、転がすこにより、餌を少しずつ出せるように工夫する方法などが挙げられます。
 
点眼瓶のなかにシードが入っており、底に穴を開けて、シードが少しずつ出るようにしています。
 
今回、餌探し行動にチャレンジしたのは、コザクラインコのすももちゃん。
最初は、トップの写真のように遠巻きに見ていましたが、数分すると慣れて、ブンブン振り回しながら、中のシードを出していました。
点眼瓶で遊ぶスモモちゃん。カメラを向けると緊張してしまいました。
 
餌探し行動で、一番気をつけなければならないのは、容器が安全であることです。
尖っていたり、飲み込んでしまうようなものでは、かえって危険です。
鳥によって、使えるものと使えないものがありますので、分からなければ、かかりつけの獣医さんにお尋ねください。
 
 
 

Thursday, November 6, 2014

ヒーリングミュージック

この間、インターネットでみつけたCDです。

タイトルは、♪music birds love -While you are gone-♪

飼い主の皆さんが留守中に鳥に聴かせる音楽として、欧米で作られました。

熱帯雨林の鳥、水鳥、森林の鳥の声、そして音楽、時々人の声も入っており、きっと欧米の鳥達にとって、退屈しのぎになるのではないかと思います。

いわゆる”洋楽”なので、人の声ももちろん英語。日本語に慣れている鳥に、果たしてどこまで有効かは、不明です(#^.^#)

病院の待合室に流しておりますので、皆さんの鳥たちが、どういう反応するか確かめてみてください(^^♪


Saturday, November 1, 2014

桃次郎と銀次郎

新しい病院のメンバーが増えました♪

写真右のアキクサインコ、名前は桃次郎です。

ジャンボセキセイインコの銀次郎と仲良しになりました。

おしゃべりな銀次郎のとなりで、控えめに鳴いています。

ピンクと水色、パステルカラーのコンビです。



Saturday, July 12, 2014

Seedsについて


看護士の山本さんが、シードについて、わかりやすくまとめてくれました。
病院の待合室に置いてあります。
ご覧ください。
 
飼い鳥の食餌には大きく分けて、ペレット(犬猫でいう、ドックフード、キャットフードと同じで、自然の食べ物を加工して作られたもの)と、シード(皮付きの餌、混合餌ともいいます)に分かれます。
 
スタンダードな皮付きの餌にはアワ、ヒエ、キビ、カナリーシードが混合されており、他にエンバク(オーツ麦)、ソバの実、オーチャードグラス、アマニなども含まれていることもあります。
 
皮付餌として販売されているものの中には、ヒマワリ、麻の実、エゴマ、ナタネなど、油脂が豊富に含まれているシードが含まれているものが多くみられます。
こうした油脂を多量に含むシードを常に食べていると、脂肪肝や動脈硬化といった、代謝性疾患(メタボリックシンドローム)になる可能性があります。
インコの餌と書いていても、上記の油脂をたくさん含むシードが入っていた場合、お家の子に会わない場合もありますので、注意が必要です。
 
シードには体に必要なヨードが殆ど含まれていません。
ヨードが不足すると、甲状腺機能低下症、甲状腺腫などの病気になる可能性もあります。
シードが主食になっている場合は、サプリメントを与えたほうが良いでしょう。
 
詳しいことは、ご来院時に、病院においてあるノート、あるいはスタッフまでご遠慮なくお尋ねください。